イザヤ7-8; エペソ2

イザヤ書

第7章

7:1ユダの王、ウジヤの子ヨタム、その子アハズの時、スリヤの王レヂンとレマリヤの子であるイスラエルの王ペカとが上ってきて、エルサレムを攻めたが勝つことができなかった。7:2時に「スリヤがエフライムと同盟している」とダビデの家に告げる者があったので、王の心と民の心とは風に動かされる林の木のように動揺した。
7:3その時、主はイザヤに言われた、「今、あなたとあなたの子シャル・ヤシュブと共に出て行って、布さらしの野へ行く大路に沿う上の池の水道の端でアハズに会い、7:4彼に言いなさい、『気をつけて、静かにし、恐れてはならない。レヂンとスリヤおよびレマリヤの子が激しく怒っても、これら二つの燃え残りのくすぶっている切り株のゆえに心を弱くしてはならない。7:5スリヤはエフライムおよびレマリヤの子と共にあなたにむかって悪い事を企てて言う、7:6「われわれはユダに攻め上って、これを脅し、われわれのためにこれを破り取り、タビエルの子をそこの王にしよう」と。
7:7主なる神はこう言われる、
この事は決して行われない、また起ることはない。
7:8スリヤのかしらはダマスコ、
ダマスコのかしらはレヂンである。
(六十五年のうちにエフライムは敗れて、国をなさないようになる。)
7:9エフライムのかしらはサマリヤ、
サマリヤのかしらはレマリヤの子である。
もしあなたがたが信じないならば、立つことはできない』」。
7:10主は再びアハズに告げて言われた、7:11「あなたの神、主に一つのしるしを求めよ、陰府のように深い所に、あるいは天のように高い所に求めよ」。7:12しかしアハズは言った、「わたしはそれを求めて、主を試みることをいたしません」。7:13そこでイザヤは言った、「ダビデの家よ、聞け。あなたがたは人を煩わすことを小さい事とし、またわが神をも煩わそうとするのか。7:14それゆえ、主はみずから一つのしるしをあなたがたに与えられる。見よ、おとめがみごもって男の子を産む。その名はインマヌエルととなえられる。7:15その子が悪を捨て、善を選ぶことを知るころになって、凝乳と、蜂蜜とを食べる。7:16それはこの子が悪を捨て、善を選ぶことを知る前に、あなたが恐れているふたりの王の地は捨てられるからである。7:17主はエフライムがユダから分れた時からこのかた、臨んだことのないような日をあなたと、あなたの民と、あなたの父の家とに臨ませられる。それはアッスリヤの王である」。
7:18その日、主はエジプトの川々の源にいる、はえを招き、アッスリヤの地にいる蜂を呼ばれる。7:19彼らはみな来て、険しい谷、岩の裂け目、すべてのいばら、すべての牧場の上にとどまる。
7:20その日、主は大川の向こうから雇ったかみそり、すなわちアッスリヤの王をもって、頭と足の毛とをそり、また、ひげをも除き去られる。7:21その日、人は若い雌牛一頭と羊二頭を飼い、
7:22それから出る乳が多いので、凝乳を食べることができ、すべて国のうちに残された者は凝乳と、蜂蜜とを食べることができる。
7:23その日、銀一千シケルの価ある千株のぶどうの木のあった所も、ことごとくいばらと、おどろの生える所となり、7:24いばらと、おどろとが地にはびこるために、人々は弓と矢をもってそこへ行く。7:25くわをもって掘り耕したすべての山々にも、あなたは、いばらと、おどろとを恐れて、そこへ行くことができない。その地はただ牛を放ち、羊の踏むところとなる。

第8章

8:1主はわたしに言われた、「一枚の大きな札を取って、その上に普通の文字で、『マヘル・シャラル・ハシ・バズ』と書きなさい」。8:2そこで、わたしは確かな証人として、祭司ウリヤおよびエベレキヤの子ゼカリヤを立てた。8:3わたしが預言者の妻に近づくと、彼女はみごもって男の子を産んだ。その時、主はわたしに言われた、「その名をマヘル・シャラル・ハシ・バズと呼びなさい。8:4それはこの子がまだ『おとうさん、おかあさん』と呼ぶことを知らないうちに、ダマスコの富と、サマリヤのぶんどり品とが、アッスリヤ王の前に奪い去られるからである」。
8:5主はまた重ねてわたしに言われた、8:6「この民はゆるやかに流れるシロアの水を捨てて、レヂンとレマリヤの子の前に恐れくじける。8:7それゆえ見よ、主は勢いたけく、みなぎりわたる大川の水を彼らにむかってせき入れられる。これはアッスリヤの王と、そのもろもろの威勢とであって、そのすべての支流にはびこり、すべての岸を越え、8:8ユダに流れ入り、あふれみなぎって、首にまで及ぶ。インマヌエルよ、その広げた翼はあまねく、あなたの国に満ちわたる」。
8:9もろもろの民よ、打ち破られて、驚きあわてよ。
遠き国々のものよ、耳を傾けよ。
腰に帯して、驚きあわてよ。
腰に帯して、驚きあわてよ。
8:10ともに計れ、しかし、成らない。
言葉を出せ、しかし、行われない。
神がわれわれと共におられるからである。
8:11主は強いみ手をもって、わたしを捕え、わたしに語り、この民の道に歩まないように、さとして言われた、8:12「この民がすべて陰謀ととなえるものを陰謀ととなえてはならない。彼らの恐れるものを恐れてはならない。またおののいてはならない。8:13あなたがたは、ただ万軍の主を聖として、彼をかしこみ、彼を恐れなければならない。8:14主はイスラエルの二つの家には聖所となり、またさまたげの石、つまずきの岩となり、エルサレムの住民には網となり、わなとなる。8:15多くの者はこれにつまずき、かつ倒れ、破られ、わなにかけられ、捕えられる」。
8:16わたしは、あかしを一つにまとめ、教をわが弟子たちのうちに封じておこう。8:17主はいま、ヤコブの家に、み顔をかくしておられるとはいえ、わたしはその主を待ち、主を望みまつる。8:18見よ、わたしと、主のわたしに賜わった子たちとは、シオンの山にいます万軍の主から与えられたイスラエルのしるしであり、前ぶれである。8:19人々があなたがたにむかって「さえずるように、ささやくように語る巫子および魔術者に求めよ」という時、民は自分たちの神に求むべきではないか。生ける者のために死んだ者に求めるであろうか。8:20ただ教とあかしとに求めよ。まことに彼らはこの言葉によって語るが、そこには夜明けがない。8:21彼らはしえたげられ、飢えて国の中を経あるく。その飢えるとき怒りを放ち、自分たちの王、自分たちの神をのろい、かつその顔を天に向ける。8:22また地を見ると、見よ、悩みと暗きと、苦しみのやみとがあり、彼らは暗黒に追いやられる。


エペソ

第2章

2:1さてあなたがたは、先には自分の罪過と罪とによって死んでいた者であって、2:2かつてはそれらの中で、この世のならわしに従い、空中の権をもつ君、すなわち、不従順の子らの中に今も働いている霊に従って、歩いていたのである。2:3また、わたしたちもみな、かつては彼らの中にいて、肉の欲に従って日を過ごし、肉とその思いとの欲するままを行い、ほかの人々と同じく、生れながらの怒りの子であった。2:4しかるに、あわれみに富む神は、わたしたちを愛して下さったその大きな愛をもって、2:5罪過によって死んでいたわたしたちを、キリストと共に生かし――あなたがたの救われたのは、恵みによるのである――2:6キリスト・イエスにあって、共によみがえらせ、共に天上で座につかせて下さったのである。2:7それは、キリスト・イエスにあってわたしたちに賜わった慈愛による神の恵みの絶大な富を、きたるべき世々に示すためであった。2:8あなたがたの救われたのは、実に、恵みにより、信仰によるのである。それは、あなたがた自身から出たものではなく、神の賜物である。2:9決して行いによるのではない。それは、だれも誇ることがないためなのである。2:10わたしたちは神の作品であって、良い行いをするように、キリスト・イエスにあって造られたのである。神は、わたしたちが、良い行いをして日を過ごすようにと、あらかじめ備えて下さったのである。
2:11だから、記憶しておきなさい。あなたがたは以前には、肉によれば異邦人であって、手で行った肉の割礼ある者と称せられる人々からは、無割礼の者と呼ばれており、2:12またその当時は、キリストを知らず、イスラエルの国籍がなく、約束されたいろいろの契約に縁がなく、この世の中で希望もなく神もない者であった。2:13ところが、あなたがたは、このように以前は遠く離れていたが、今ではキリスト・イエスにあって、キリストの血によって近いものとなったのである。2:14キリストはわたしたちの平和であって、二つのものを一つにし、敵意という隔ての中垣を取り除き、ご自分の肉によって、2:15数々の規定から成っている戒めの律法を廃棄したのである。それは、彼にあって、二つのものをひとりの新しい人に造りかえて平和をきたらせ、2:16十字架によって、二つのものを一つのからだとして神と和解させ、敵意を十字架にかけて滅ぼしてしまったのである。2:17それから彼は、こられた上で、遠く離れているあなたがたに平和を宣べ伝え、また近くにいる者たちにも平和を宣べ伝えられたのである。2:18というのは、彼によって、わたしたち両方の者が一つの御霊の中にあって、父のみもとに近づくことができるからである。2:19そこであなたがたは、もはや異国人でも宿り人でもなく、聖徒たちと同じ国籍の者であり、神の家族なのである。2:20またあなたがたは、使徒たちや預言者たちという土台の上に建てられたものであって、キリスト・イエスご自身が隅のかしら石である。2:21このキリストにあって、建物全体が組み合わされ、主にある聖なる宮に成長し、2:22そしてあなたがたも、主にあって共に建てられて、霊なる神のすまいとなるのである。


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